2018年6月18日ロシアワールドカップ・グループステージ・グループF第1節メキシコ代表1-0ドイツ代表のドイツの異変。ドイツ特有のファイティングスピリッツが感じられなかった。メキシコの勝利に対する執念。
目次
試合開始から様子見無し
メキシコは開始早々からボールをポゼッションしてドイツに渡さない。
中央にも平気でパスを通して、しっかりゴール前シュートまで持っていく。
ドイツの方はドイツらしくオーソドックスにパスをサイドに展開し攻撃を作る。
試合開始早々から様子見などしない始まりになった。
細かいパスのメキシコ
メキシコは細かいトリッキーなパスを素早くまわすが、ドイツはしっかりとしたパスをゆったり回すという印象。
メキシコは細かいパスを本当によく繋ぐ、これが日本の目指すサッカーなのかもしれない。
ボール支配のドイツ
ボール支配率はドイツの方が上回っているが、メキシコはボールをポゼッションするというよりも奪ったらカウンターで鋭く早くパスを回して攻めている。
ドイツは奪ったボールをまずは組み立ててサイドに送ってからの攻めで、カウンターのチャンスがあってもほとんど使わない。
ドイツ最終ラインの異変
ドイツの最終ラインが何かおかしい。
PA(ペナルティエリア)内の危険な場面でもクリアせずにディフェンス同士でパスをつなごうとする。
ドイツのサッカーは各選手が体系(ボジョン)が出来てから攻撃や守備を始めるという感じで、メキシコのようにカウンターで攻められると、ドイツは守備の体系が出来上がってないままメキシコの攻撃を受けるようになって、ドイツらしくないもろさを感じる。
今日のドイツは体系が出来てないままボールをつなごうとしてもうまく繋がらない。
繋がらないからDFがボールを持ちすぎてメキシコのプレスにあってまた危ない場面を作ってしまう。
何か変で、そんなカウンターに対処できないようなサッカーなどおかしいし、それが世界トップのドイツというのも変過ぎる。
ファイティングスピリッツ
30分を過ぎたころから感じ始めた事だが、気のせいかドイツにファイティングスピリッツが感じられない。
この試合のドイツは何が何でもと言う強い気持ちより、ゆったりと攻めてゆったりと守ってるような印象を受ける。
それに対してメキシコは必死に動いている。
35分カウンターでパスをつないでメキシコ先制
この時もやはりドイツの守備は必死に止めようという感じではなかった。
メキシコのカウンター攻撃
メキシコは点を取った後も鋭いカウンターが冴えまくる。
ボールはドイツがポゼッションするが攻めあぐね、メキシコのカウンター攻撃にさらされている。
前半はドイツはゆったりしたままメキシコの1対0で終了。
後半開始
後半もメキシコのロングカウンターから始まる。
ドイツのディフェンスは四人で囲むだけで取りにいかない。
1対4で数的に有利なのだから、一人が勝負して、一人がカバーに入れば何でもないはずだが。
ドイツの戸惑い
後半が始まってもどうもドイツはおかしい。
ハーフタイムで修正できなかったのか。
後半10分辺りから完全の自陣に引いてカウンターを狙うメキシコとボールをキープして攻めるドイツ。
攻め手がないドイツはPA外からロングシュートを打つしかない。
ドイツのカウンター拒否
メキシコのカウンターの後にドイツはカウンターで攻めれるのに、他の選手が上がってきて、全体の体系ができるまで遅らせて、パスを回す。
その間にメキシコの選手は自陣に戻って守備の体制を作る。
そしてドイツは攻めあぐねる。
この繰り返し。
メキシコの早い守備固め
後半12分メキシコは攻撃のキーマンになって大活躍していた11番のベラに変えてDFの選手を投入した。
これには驚いた。
ここから試合終了まで守り切る戦略か、ちょっと早すぎないか。
ドイツの内容の悪さを考えたからでもあるのか。
この交替でチームは守備で逃げ切る意識が強くなる。
ドイツの対抗策
このメキシコの交代に対してドイツは中盤の選手を下げてFWの選手を投入した。
この交替でドイツは司令塔エジルを中盤の低い位置に下げ、ボールをより触れる位置で攻撃を作る体系に変えてきた。
合理的で理論的、ベンチの采配の戦いも面白い。
メキシコの逃げ切り交替
28分にメキシコは3人目の交代で、もう一人攻撃の選手をさげて守備の選手を投入してきた。
メキシコはもう逃げ切る以外考えていない。
メキシコは5-4-1のフォーメーションで自陣にべた引きで守る。
ずっとドイツが攻撃していて 全ての選手がメキシコ陣内にいるのだが、時折メキシコはカウンターを見せる。
メキシコのカウンターのあとドイツにもカウンターのチャンスはあるのだが、やはりカウンターでは攻めない。
ドイツ戦意喪失なのか
35分を過ぎるとドイツは本当にやる気がないのか、前でメキシコに奪われてもFWの選手がボールを追いかけたりしない。
ドイツのFWは守備に行かない、取り返そうという気持ちはほとんど観られない、メキシコに取られたらそこで終わりという感じ。
それに対してメキシコは前の選手も必死で守備をしている。
41分にはドイツの守備の選手ももう自陣PA内でもメキシコのFWを追わなくなっている。
PA内にドリブルで侵入してくる相手FWを追わないDFなど存在しない。
おかしすぎる、致命的だ。
ドイツチーム内に何か起こっているんだろうか、と疑ってしまう程の酷さだ。
全体のバランスが崩れるドイツ
これだけドイツのFWが前で守備をしてくれないと、最終ラインから前にボールが出せなくなる。
確実なところで繋がないと、前の選手が守備をしないのでDFから思い切ったパスは出せない。
思い切ったパスを出してしまうと、また自分たちが苦しい守備をしなければならなくなる。
FWが守備をするというのはディフェンスの攻撃に対する積極性を引き出す要素にもなる。
最後までおかしいまま、試合は1-0でメキシコが勝利。
メキシコ勝因
この試合は日本がコロンビアに勝った勝因にもあげた、ファイティングスピリット差が大きかった。
ドイツから特有のファイティングスピリッツは全く感じられなかった。
勝負師
メキシコの後半12分からの残り時間30分以上ある状況からの逃げ切りの戦略は、たとえ追いつかれて同点になっても、勝ち点1を計算していたのかもしれない。
ドイツ相手に初戦で勝ち点1が取れればそれはメキシコとしてはOKの結果だ。
しかしら逆転された場合、メキシコは非常に苦しい状況になる。
その設定はないのだろうか。
せめて交替枠1枚は取っておいて、逆転された時は攻撃型の選手を投入するという選択肢を用意すべきではなかったのか。
この後半12分の交替で、退路を断って、何が何でも守り切るのだ、という意思表示を選手たちに伝えたのか。
「合理的で理論的」といったが、そうではなく、メキシコのフアン・カルロス・オソリオ監督は勝負師だ。
次の記事を書くチカラになりますので、1つづつ3つの応援よろしくお願いします。
ご覧いただいてありがとうございます。