帰国会見で西野監督退任・後任監督はクリンスマンか

2018年7月5日ロシアワールドカップからの帰国会見の場で西野監督退任が発表された。7月3日にすでにクリンスマン氏の代表監督就任の報道がある。しかし5月23日の技術委員会では日本人代表監督の方向性が決定されている。この記事を書いている間にも急転直下の続報が。

西野監督退任

2018年7月5日ロシアワールドカップでベスト16に進出した日本代表が帰国した。

空港では1000人のファンが出迎えた。

ファンの喜びの気持ちが表れた。

田嶋会長と西野監督と長谷部が千葉県成田市内のホテルで帰国会見を行った。

外部参考サイト:西野監督退任 帰国会見:W杯:ピックアップ:2018 FIFAワールドカップ(W杯)ロシア大会:中日新聞(CHUNICHI Web)

そこで西野監督の任期満了での退任が発表された。

田嶋会長も西野監督も退任理由をロシアワールドカップまでという事での代表監督としていた為と説明した。

日本代表監督の後任にクリンスマン氏の報道

7月3日ベルギー戦後すぐにロシアワールドカップ後の日本代表監督としてドイツのクリンスマン氏をリストアップしたという報道があった。

外部参考サイト:日本代表次期監督候補にクリンスマン氏 ドイツや米国で監督:W杯:ピックアップ:2018 FIFAワールドカップ(W杯)ロシア大会:中日新聞(CHUNICHI Web)

この記事には複数の関係者の証言として、ロシアワールドカップ後の日本代表監督にドイツのユルゲン・クリンスマンがピックアップされていて、本人も前向きのようだという内容が書かれている。

この記事が出た7月3日というと早朝3時開始でベルギー戦が行われ、日本が敗れている。

記事の内容には7月2日に複数の関係者が明らかにしているとされている。

つまりベルギー戦前にはリストアップは行われていたことになる。

「クリンスマンさんに近い欧州サッカー関係者によると、本人も「興味深いプロジェクト」と話すなど、就任に前向きだという。」
と書いてある。

本人も「興味深いプロジェクト」と語っているのが本当だとすると、すでに前交渉の様な事が行われていることになる。

但し、クリンスマン氏に近い関係者の証言だから、公式なものではないので、真偽のほどはわからない。

2020年東京五輪の森保一監督(49)がA代表監督兼任をするプランは負担が大きすぎるとの判断で実現しない見込み。日本協会は7月20日に技術委員会を開き、今回のW杯を総括しつつ、次期監督の選定作業を行う。8月には新体制発足となる予定だ。外部参考サイト:日本代表次期監督候補にクリンスマン氏 ドイツや米国で監督:W杯:ピックアップ:2018 FIFAワールドカップ(W杯)ロシア大会:中日新聞(CHUNICHI Web)

森保コーチの代表監督昇格はオリンピック代表監督との兼務は「実現しない見込み。」と断定的に書かれている。

西野監督続投打診より前に

外部参考サイト:西野監督続投要請蹴る 協会は森保氏を軸に再人選 – 日本代表 : 日刊スポーツ

この記事によると田嶋会長が西野監督にワールドカップ後の代表監督続投の打診をしたのはベルギー戦後、つまり早くても6月3日6時頃に行われたことになる。

組織として西野監督に続投要請しながら、断られることも考え、別の監督をリストアップするのは当たり前の事である。

ただリストアップという言葉に少し疑問が生じる。

リストアップというのは「数多くの中から条件に合うものを選び出すこと。また、それを一覧表にすること。」という意味である。

つまりリストアップを行ったのは技術委員会でないとおかしいことになる。

複数関係者が任意に集まって「クリンスマン氏が日本代表監督にふさわしい」という意見を出して一致したとしても、それは「複数の意見」という事であって、リストアップという表現はおかしいからだ。

リストアップという言葉を使うのは代表監督を決めるような会議で候補者を上げていって、その中で選びだされた人と考えるのが自然である。

代表監督のリストアップを行う会議、つまり技術委員会という事になる。

日本人代表監督は

しかし技術委員会がクリンスマンをリストアップするのも変な話である。

技術委員会には田嶋会長の影響力が強いと考えられる。

理由は2016年田嶋会長が選挙で勝った時、当時の霜田技術委員長を解任して、代わりに「20年来の付き合い」の西野朗氏(現代表監督)を就任させている。

現在の技術委員長にも、西野技術委員長が代表監督に就任する事で、関塚隆氏を技術委員長に就任させている。

つまり技術委員長の役職は会長の一存でどうにでもできる役職という事になる。

だとすると技術委員も会長の息がかかっている、もしくは会長に忖度する人がいる可能性が高い。

そんな技術委員会が田嶋会長の西野監督続投の意向を無視して、クリンスマン氏をリストアップする事は考えにくいし、またその情報をメディアに漏らす様な第三者に漏らす事は考えにくい。

5月の技術委員会の決定

またこのサイトでも書いたが、5月23日の技術委員会としてはベスト16以上の成績を収めれば西野監督続投、予選敗退なら森保コーチの代表監督昇格の方針を決めていたはずだ。

サイト内リンク:ラモス氏、武田氏、北澤氏、福田氏の立ち位置とコメント | サッカー日本代表考察>2020年までは日本人監督

過去のメディアの情報を見ていると、なによりも田嶋会長自身が日本人監督を望んでいるようだ。

ハリルホジッチの監督解任の「さまざまな」理由の中には日本人監督を望む事が入っていると推測できる。

そして日本人代表監督を無理押しできる環境だったのが、ロシアワールドカップ初戦の2か月前だったとも推測できる。

せっかく日本人代表監督にして、西野監督が結果と内容も出してくれたのに、このチャンスを逃して、田嶋会長の影響力が強いと思われる技術委員会が外国人監督のクリンスマン氏をリストアップするというのは考えにくい。

西野監督と森保コーチ

ロシアワールドカップ後の日本人代表監督という事については西野監督も田嶋会長と同じ意見だったようだ。

実は西野氏は監督就任直前の技術委員長時代に、W杯ロシア大会後のA代表監督として森保監督の兼務を勧めたことがある。「兼務は日程的に難しいけれど、調整すればやれなくはない。個人的には森保を育てていきたいと思っている。Jリーグで対戦した時から感じていたけれど、その素質は十分あると思っている。これからA代表監督は日本人がやるべきで、森保は適任者」と、技術委員の前で話したことがある。
外部参考サイト:実は西野氏は監督就任直前の技術委員長時代に、W杯ロシア大会後のA代表監督として森保監督の兼務を勧めたことがある。「兼務は日程的に難しいけれど、調整すればやれなくはない。個人的には森保を育てていきたいと思っている。Jリーグで対戦した時から感じていたけれど、その素質は十分あると思っている。これからA代表監督は日本人がやるべきで、森保は適任者」と、技術委員の前で話したことがある。

ハリルホジッチの監督解任後の監督候補が、まず岡田武史氏、その次が西野氏、その次が森保氏だった可能性があり、森保氏をロシアワールドカップの緊急代表監督などではなく、きちんとした形で代表監督就任をさせてやりたかった、この仮定で考えると、西野監督が代表監督を引き受けた理由は森保氏の環境を整えてやりたい気持ちがあったのかもしれない。

三菱派閥の考え方の違い

ではなぜクリンスマン氏が日本代表監督就任かという報道が流れたのか。

ここで紹介したのは中日新聞だが、各スポーツ紙も報道していた。

この報道の理由は派閥の争いではないかと考える。

派閥の争いといっても政治色の強いものではなく、根本を考えれば日本のサッカーが強くなるためという事なのだが。

このサイトでも紹介したように日本サッカー協会内には派閥があるようだ。

サイト内リンク:2017年12月にハリルホジッチ監督を解任しなかった政治的考察と協会内派閥 | サッカー日本代表考察

簡単に説明すると田嶋会長はフジタ派閥。

2016年会長選挙で負け、報復と思われる降格人事を受けた後、日本サッカー協会を辞職した現Jリーグ副チェアマンの原博実氏は三菱派閥。

今回のクリンスマン氏は、Jリーグ浦和で選手と監督経験のあるブッフバルト氏と親交が深い。

このサイトでは浦和ラインからのクリンスマン氏への接触ではないかと考えた。

田嶋会長は日本人監督をと望んでいる。

しかし三菱派閥はまだ外国人監督から学ぶ事があると考えているとしたら。

双方サッカー界の発展を考える

どちらが正解かはわからないが、今回の件で安心できるのは、この行動を起こしたのはベルギー戦終了後という事だ。

ベルギー戦前にこの行動を起こしていたら、ファンは嫌悪感を覚えただろう。

代表選手たちが必死で戦っている最中に派閥争いを仕掛けるなんて。

しかしベルギー戦後に仕掛けた事で本当にサッカー界の事を考えているのだなと思えてしまう。

しかも仕掛けが早かった。

ベルギー戦で日本のワールドカップが終わってしまった直後だ。

正に電光石火。

田嶋会長が西野監督続投の打診から、西野監督の退任、そして森保新監督への流れを封じるかの如く。

田嶋会長は知っていた

田嶋会長はその流れを感じていたのかもしれない。

田嶋会長はメディアに次の代表監督は早く決めると語っていた。

外部参考サイト:サッカー、7月に次期監督決定も/サッカー/デイリースポーツ online

この記事の中で田嶋会長は「西野さんが(引き続き)やるのか、新たな外国人が来るのか、そういうことは一切まだ白紙」と語っている。

「安易に決めるつもりはないが、そんなに長く待っている場合でもない」とも言っている。

確かにその必要はあると思っていたが、なんでわざわざメディアに向けて発信するのだろうと思っていた。

長引けば日本人監督である森保代表監督の船出は困難になると考えたのではないか。

元世界的スター選手で、監督としても若手育成とワールドカップ3位の経験のあるクリンスマン氏と、素晴らしい選手だったが派手さがない元Jリーガーで、監督としても優勝経験はJリーグでの実績だけの森保コーチでは、世論のうけに大きな差が出る。

長引けば長引くだけ森保監督の就任は批判的なものになってしまう。

田嶋会長とすれば急ぐ必要があると考えたのではないか。

急転直下

またとんでもない記事を見つけてしまった。

この記事を書いている最中に中日新聞がクリンスマン氏の代表監督就任の具体的な数字まで出してきたのだ。

外部参考サイト:西野退任、代表監督クリンスマン、26日にも就任発表:W杯:ピックアップ:2018 FIFAワールドカップ(W杯)ロシア大会:中日新聞(CHUNICHI Web)

今度は関係者だけでなく「協会幹部ら」の情報として、本格交渉に入っていて、2年契約見直しの200万ユーロ(約2億6000万円)を提示しているらしい。

クリンスマン体制では「コミュニケーション問題」対策として、浦和で選手、監督経験があり、親友のブッフバルトさんをアドバイザーもしくはコーチとして入閣させる計画もある。スタッフも含めた年俸総額400~500万ユーロ(約5億2000万~約6億5000万円)になるという。
外部参考サイト:西野退任、代表監督クリンスマン、26日にも就任発表:W杯:ピックアップ:2018 FIFAワールドカップ(W杯)ロシア大会:中日新聞(CHUNICHI Web)

内容が相当具体的だ。

5月23日の技術委員会の内容なども含めた協会の流れから、この記事内で紹介した日刊スポーツの「西野監督続投要請蹴る 協会は森保氏を軸に再人選」が本筋で、クリンスマン氏の件は無理筋かと思っていたが、ここまで具体的だとわからなくなった。

明日以降情報を精査し、再び記事にしたい。

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