2016年サッカー協会会長選挙がハリルホジッチ監督解任の始まりか

ハリルホジッチ監督解任の始まりは2016年サッカー協会会長選挙に始まったのではないか。この選挙の勝敗がハリルホジッチ監督の命運を左右したのではないか。

2016年1月第13代会長大仁邦彌氏が70歳の定年を迎えるにあたって会長選挙が行われた。

会長選挙と監督解任

ハリルホジッチ監督解任と何の関係があるのか、と疑問に思われる方もいると思うので結論から先に書くと、この会長選後の人事刷新でハリルホジッチ氏の協会に対する信頼は、時間をかけて積み重ねるように失われていったのではないか、そして協会側もハリルホジッチ監督に不信感を募らせていったのではないかと考えている。

2016年サッカー協会会長選挙

話し合いで決まる会長

日本サッカー協会では会長交替の時にほとんど選挙は行われていない。

2008~2010年第11代会長犬飼基昭氏の時に、もう1期会長を望んだ犬飼氏に対して、事前調整で25名の評議委員が拒否票を投じて、年齢を理由に犬飼氏自身が退任を申し出た事があった。


これを選挙と呼べるかは何とも言えないが。

つまり犬飼氏再登板に反対者が多く、決定の前に辞任した事になる。

FIFAからの外圧で初の選挙

選挙と呼べるのは2016年だけのようだ。

ではなぜ会長選挙を行う事になったのか、それはFIFAからの外圧からだった。

協会内での話し合いで次の会長を決めるという事は、外部から見ると不透明で、どこからどんな影響が加わっているのかわからない。
これに異を唱える世界的なスポンサー企業があったとしても不思議ではない。

例えば数年で2000億円以上のスポンサー契約を日本サッカー協会と締結させようとする世界的な企業があったとして、その企業から見ると絶大な決定権を持つ協会会長が公平な決め方ではない、内部での話し合いで決まっているとしたら、とんでもないと考えるに違いない。
その世界的企業がFIFAを通して日本サッカー協会に公正な選挙を望んだとしても当たり前の事である。

選挙であれば比較的透明性がある。

FIFAから日本サッカー協会会長を内部での不透明な話し合いで決める事を禁じ、透明性の高い選挙で決めるように要請がきた。
FIFAからの要請を拒否すればどのような対抗措置が取られるかわからない。
FIFAからの指示には抗えない。

副会長と専務理事の選挙

会長選挙に立候補したのは、2010~2012年第12代会長小倉純二氏・2012~2016年第13代会長大仁邦彌氏の2代6年にわたりJFAのナンバー2の副会長として活動した田嶋氏と技術委員会の強化担当委員長、専務理事を務めた原氏の二人。

選挙結果と人事刷新

選挙は75名の評議員の投票で、結果は6票差で田嶋氏が勝ち、第14代田嶋会長が誕生した。

そしてここからハリルホジッチ監督の解任が誰も気づかないうちに始まったのではないか。
不信感が少しずつ積み重なっていったのではないか。

選挙で負けた原氏には平の理事への降格人事が決まった。
田嶋氏がどう考えて原氏を降格させたのかはわからない。
一般的に選挙で負けた者たちは報復として降格人事を受ける事になる。

今まで話し合いで決まっていた会長人事が選挙を行った為、協会内パワーバランスが一気に崩れ、田嶋会長の体制が確立し、有望な人材と言えるスタッフを日本サッカー協会は失う事になる。
降格になった原氏はすぐに協会を辞職しJリーグ副理事長に転籍となった。

そしてその原氏と密接な関係にあった霜田技術委員長も平の技術委員へ降格になり、西野朗氏が技術委員長に収まった。

霜田氏はハリルホジッチ監督を招聘し、強い信頼関係を作ってきた人物である。
田嶋体制下でもハリルホジッチ監督の担当を継続させる為、技術部に「ナショナルチームダイレクター」という代表監督専門職を新設した。

一見霜田氏がよりハリルホジッチ監督の担当に専念できる環境にも見えるが、決定権を持つ技術委員長の西野氏との板挟みになるとも見える。
後者に問題意識を持った霜田氏は2016年11月に協会を退職した。

この霜田氏の決断にハリルホジッチ監督は霜田氏に対して怒ったという。

結果的に技術委員長の下にナショナルチームダイレクターを作って霜田氏に担当させたことで辞任する事になった。
ハリルホジッチ監督本心はわからないが、その怒りが田嶋体制の協会に向いたとしてもおかしくはない。

ハリルホジッチ監督の性格を考えれば、ここから協会に対する不信感が時間をかけて少しずつ積み重なってゆき、協会もハリルホジッチ監督に対して不信感を募らせていく始まりとなったのかもしれない。

2018年会長選挙

次の会長選挙は2018年1月に行われる。
しかし2017年当時副会長だった岡田氏が選挙による弊害を訴えて、選挙と言いながら立候補者一人の無投票で田嶋氏が2期目の会長に就いている。
そして2018年1月に2期目の田嶋会長が誕生したあとの4月9日にハリルホジッチ監督は解任された。

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