西野ジャパンの正体がわかってきた

セネガルとの試合でようやく西野ジャパンのサッカーがわかってきた。ポゼッションサッカーと縦へのロングパス。この二つをうまく組み合わせて戦う。これが西野ジャパンの招待なのか。

セネガル戦のポゼッションサッカー

ポゼッションサッカーでパスをつなげばつなぐだけ、縦への攻撃が効果的になる。

セネガル戦も決定的場面はやはり縦一本のロングパスから作られていた。

その縦一本の効果を上げる為には、ポゼッションサッカーでパスをつなぐ事が重要になる。

日本が例えば最終ラインに下げてパスをつなげば、ボールを奪いに来るセネガルの守備のラインが上がって来る。

だからその裏を効果的に取ることができる。

もし守備ラインが上がらず、前だけでボールを取りに来れば、今度は中盤にパスが通る。

パスをつなぎ、パスで崩すと見せて、ロングボールで裏を取る。

セネガル戦では日本の攻撃は多彩だったし、変幻自在だった。

セネガルの弱点はやはり縦一本

このサイトでも考察していたが、ポーランドはセネガルとの試合でほとんど裏へのカウンター攻撃をしなかった。

サイト内リンク:セネガル代表2-1ポーランド代表の試合展開と日本の対策 | サッカー日本代表考察

その攻撃を日本は試してみるべきだと考えていたが、やはりセネガルDFは裏への攻撃に弱かった。

それを実践した柴崎の記事だ。

外部参考サイト:光ったピッチでの分析力、柴崎「そこが狙い目と思って切り替えた」 | ゲキサカ

この記事では柴崎はセネガル戦前半18分にセネガルDFの裏にボールを出してみたところ、対応が良くなかったので、そこを狙い目と考えたとコメントし、後半には右サイドを原口の前まで上がり、大迫にクロスを上げたと書いてある。

裏への攻撃は斜め

もう少し突っ込んで解説すると、セネガルへは同じ裏への攻撃でも斜め裏への攻撃が効果的になっていた。

1点目の起点になった柴崎のハーフェーライン付近右から斜め裏のPA(ペナルティエリア)内左へのロングパス。

日本代表はおそらくこの斜め裏へのロングパスがセネガルの弱点であることを事前にわかっていたようだ。

取られることを恐れない

ブラジルワールドカップの日本のサッカーは相手にボールを取られることを恐怖していた。

今の日本のサッカーはポゼッションしながら取られない工夫もするが、取られてもしっかり守備をするという意識があるので、恐れている様子は感じられない。

そして何よりも素晴らしいファイティングスピリッツで取られることを恐れない、チャレンジするサッカーで勝点をつかみ取っている。

迷うセネガル

ポゼッションサッカーと縦一本があるのでセネガルは守備を絞れない。

パスに対する取りに行く守備をしていると縦に一本出てくる。

縦を警戒してラインを深めると、空いたスペースでパスをつなげられてしまう。

セネガルの隙を見つけながら、ポゼッションしてパスをつないでいる時間は、同時に攻撃されない時間帯を作っている、つまり守備をしている事にもなっている。

まぁこのパスをつないでいる間は守備になっているという考え方は今更で、ザックジャパンの時から言われていたことである。

前半セネガル1FWのニアンがイライラしていたのは、自分の所に思うようなボールが来なかったからだ。

来ても単調なので昌子に弾かれる。

日本のこの攻撃でセネガルは思うように攻められなかった。

セネガルのショートカウンター

セネガルのカウンターの特徴はショートカウンターで高い位置で奪ってカウンターを仕掛けるというのが得意のようだ。

セネガルの高い位置、すなわち日本の最終ラインとボランチの位置だ。

そこには日本の新しい司令塔の柴崎がいる。

セネガルの高い位置からのプレスをうまくかわして試合を組み立てていた。

スペイン3-3ポルトガル

南アフリカワールドカップが終わってザックジャパンの頃、日本が目指すのはスペインのサッカーだと言っていた人たちがいる。

ロシアワールドカップでのスペインの戦い方がこのサッカーだ。

パスをつなぎながら縦、つまり得点に直結するパスを狙っている。

ポルトガルとの試合の得点も自陣から縦にロングパスを出したのをディエゴコスタが3人のポルトガルDFをかわして決めている。
サイト内リンク:ポルトガル代表3-3スペイン代表から日本サッカーを考察 | サッカー日本代表考察

西野ジャパンのサッカー

これが西野監督が求めるポゼッションサッカーなのか。

パスで崩すのではなく、パスサッカーを利用して、おとりにして、縦にロングボールを入れて崩す。

ポゼッションサッカーと言われればパスで崩すサッカーだと思ってしまうが、そうではないようだ。

アジアの格下相手や、強豪チームでもチャンスがあればパスで崩し切るのだろうが、今のサッカーの組織的守備はパスサッカーで崩されない様に戦術構築されている。

縦一本のカウンターをあまり使わず、ポゼッションで攻めているドイツやアルゼンチン、そして第3節の相手のポーランド(セネガル戦ではほとんど縦一本を使わなかった)はこのワールドカップで苦戦している。

ポゼッションサッカーと縦へのロングパスを組み合わせて使っているスペインやポルトガルやイングランドやフランスは着実に勝点を獲得している。

ポゼッションのパスサッカーだけでは相手を崩せない。

ブラジルワールドカップのザックジャパンのポゼッションサッカーでは長い縦パスはなく、横へのショートパスだけで崩そうとしていた。

それだけでは通用しないのはブラジルワールドカップのザックジャパンでも実証されてしまっている。

ポゼッションのパスサッカーをおとりの様に利用して、縦一本を生かして攻める。

相手に攻められないために守備の意味も含めてパスをつなぐ。

ショートパスで崩しきるサッカーにこだわらなければ日本は強いかもしれない。

これが西野ジャパンのサッカーなのか。

本田のインタビュー

本田の試合後のインタビューがとても真面だったのでホッとした。

ドラマに出てくる若い悪役のようにマスコミに喰って掛かるようなコメントをするのではなく、日本の若い選手たちや子供たちも見ているので、これからも日本代表選手としての誇りと自覚を持ったコメントをしてもらいたい。

インタビューの中で本田が言ってた「コロンビア戦よりも良くなっていた」という言葉が気になった。

つまり本番なってもまだ調整を続けているということか。

スタートから2か月で本番に臨まなければならなかった西野ジャパンとしては致し方ない事だろう。

そしてこのセネガル戦で完成形になったのか。

それともこれ以上の進化や変化があるのか。

最終ラインの攻撃センス

ポゼッションサッカーでパスを回すなら、一番パスを回しやすい最終ラインの選手たちのゲームを組み立てる能力が必要になってくる。

昌子がドリブルで攻撃参加していたシーンもあったが、ボランチの柴崎につないでからの攻撃がメインになっている。

センターバックが展開を組み立てられるともっと効果的なのだが。

スペインのセルヒオ・ラモスはセンターバックながらパスを受ける回数も多く、攻撃の軸のようになっている。

このロシアワールドカップで急に日本のセンターバックが攻撃の組み立ての技術が上がることは考えられないが、日本もセンターバックの選手の攻撃センスを上げるようにしなくてはならない。

西野ジャパンにはロシアワールドカップでこれからも1試合1試合進化をして、南アフリカワールドカップのベスト16の壁を越えてほしい。

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